「チョロチョロ」
どこからか聞こえてくる水の音。
これが、山奥の別荘だったら心地が良いのに…
「まただよ……」
ため息混じりに屋内を見回ると…
洗面所の蛇口の栓が空いている。
「何度言ったら分かるんだ……」
蛇口の閉め忘れ
寝たきり前の要支援介護では日常茶飯事です。
小さなお子さんがいらっしゃる方も蛇口の締め忘れにヒヤッとした経験ありませんか?
私は、この問題に2つの対策を講じました。
蛇口の操作性向上と自動水栓です。
コンロや照明は、安全機能や人感センサー機能により対策済み。
残すは、この水のトラブルが最後の砦。
今回は、介護と水(蛇口)のトラブルと戦う老孫介護を紹介します。
これから介護を始める方や、ご実家の蛇口の閉め忘れ対策の参考にしていただけると幸いです。
介護と蛇口(水)のトラブル
洗面所や浴室、庭の水道などで起こりやすい高齢者の蛇口の閉め忘れ。
コンロの火や電気と共に、介護をする上で対策が必要な問題です。
安全性の意味合いでは、火や電気を優先して対策するべきです。
しかし、余計な出費を防ぐ為に、水の問題にも対策を講じる必要があります。
注意する事でも防げる問題ですが、見回りの必要性など介護者のストレスにも繋がります。
高齢者と蛇口トラブル
主な蛇口を閉め忘れ場所と発生ケースをまとめました。
介護者は、水回りを1日の最後に見回る必要性があります。
夜中のトイレをきっかけに、洗面所の締め忘れが発生することもよくありますよね。
コンロの火や電気の対策と共に、蛇口の対策も考えましょう。
場所 | 発生ケース |
---|---|
洗面所 | 歯磨き・洗顔・手洗い |
浴室 | 入浴・洗濯(手洗い) |
台所 | 洗い物・料理 |
庭の水道 | 草木の手入れ・水やり |
水道代は?
普通の蛇口で使用する水量を1分間に
約17Lと考えます。
翌日に気がつくまでの時間を12時間とすると…
約12立方メートル(12,240L)の水を流したことになります。
地域によって水道代には差があります。
従量料金を勘案しても上限は、2,000円程度となるでしょう。
「高額請求」とまではなりませんが、頻繁に起こる可能性を考えると対策が必要です。
「高齢者だから使う水量も少ない」
一見そのように思いがちですよね。
しかし、蛇口の操作が困難になると必要以上に水を使用する場合があるので注意が必要なのです。
仮に上記のようなことが発生した際は…
管轄の水道局に問い合わせて事情を相談してみてください。
介護における蛇口の工夫
ハンドルの工夫
屋外と屋内の蛇口のハンドルをレバーハンドル式に統一しました。
「開ける」、「閉める」という動作を容易に実現できることも、閉め忘れ防止対策となります。
リフォーム前の古い水栓であったとしても、蛇口をレバーハンドルにするだけで効果があります。
自動水栓の導入
単水栓や混合水栓など、ご利用の環境に対応するものを探す必要がありますが、自動水栓は簡単に導入できます。
どんなに注意をしていても閉め忘れは発生してしまいます。
介護者の負担軽減のためにも、自動化を取り入れることで閉め忘れ自体を無くすのが一番です。
安価で簡単に変更できることから、一部を変更して様子を見ることもできます。
センサーの駆動に電池式・充電式があり、ご自宅のキッチンや洗面台に対応した機種を探してみましょう。
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蛇口対策による介護の変化
メリット
要介護者の心理的負担が軽減されることが最大のメリットではないでしょうか。
また、介護者も毎日の見回りや精神的負担が軽減されます。
些細なことですが、少しずつのイライラの積み重ねが、介護者の心を壊します。
少しでも介護者の助けとなるアイテムは、積極的に導入してみることをおすすめします。
要介護者を咎める要因を減らすことが介護では重要です
デメリット
コンロや電気、トイレの自動化と同じように、自動の環境に慣れることで緊張感がなくなってしまうことが最大のデメリットといえるでしょう。
自宅で自動化に慣れてしまうと他の場所でも自動であると勘違いして、閉め忘れをしてしまうことがあります。
高齢者に限らず、生活習慣の慣れは思わぬところで出てしまうことがありますよね。
外出時は、同行者が蛇口の閉め忘れに注意してあげましょう。
介護と蛇口対策におすすめアイテム
蛇口の締め忘れ対策は、高齢者だけではなく、お子さんがいるご家庭にも必要ですよね。
トラブルが実際に起きてから…
検討を始めた方も多いのではないでしょうか。
操作性、利便性を向上させるアイテムはたくさんあります。
蛇口ハンドル
自動水栓
介護と蛇口(水)のまとめ
「消し忘れてたよ」
「閉め忘れてたよ」
だんだんと増えるこの指摘。
苛立ちと同時に、老いる家族への不安であることを私は知っています。
もちろん、双方に悪気はないのです。
当たり前の生活が、だんだんと難しくなってくることは、当人はもちろん家族も受け入れることが難しいですよね。
私は、イライラしたり指摘したくなることは、悟られないように早めに対策するようにしています。
繰り返される悪気の無さも、いつしかストレスに変わっていきます。
ストレスは恐ろしいものです。
次第に優しさが、咎めることに変化します。
介護は恩返し。
たとえ恩がないと思ってしまっても、将来の自分が今の体験を思い出した時に、恩に思えるような生き方を目指したいと考えています。
1日の最後の見回りも大切な介護です。
昨晩は、蛇口を閉め忘れていませんでしたか?
あなたは、感謝を忘れていませんでしたか?