ギターを始めた初心者の頭を悩ませるのが…
Fコード。
Fコードがきっかけで…
『ギターを押入れにしまった』
…という方も多いのではないでしょうか。
ギターのFコードをレクチャーする記事や動画はたくさんありますよね。
もちろん、どれも正解です。
しかし…
“弦を押さえる“という概念そのものが、初心者のFコードを難しくさせていると思うのです。
運指にも共通することですが…
「脱力した手を狙った形に変形させる」事が
目指すべき無理のないフォーム形成です。
『弦は押さずに締めるもの』
これこそが「Fコードのコツ」なのです。
Fコードを弾ける方も弾けない方も…
脱力から弦を締めるフォーム作りを始めてみませんか?
Fコードを1日で突破できる魔法の練習法を紹介します♪
ギター初心者の壁「Fコード」
Fコードは難しい?
ギターの最初の壁といったら…
「Fコード」ですよね。
「プツっ」と切れるのは、音なのか頭なのか…
初心者のギターとの戦いはここから始まります。
上手に弾きこなす中級ギタリストでも…
手首を突き出した独特なフォームの方を見かけることがあります。
どうせなら…
綺麗なフォームで弦を押さえて
綺麗な音を目指したいですよね。
是非、この記事を最後まで読んで見てください。
『何が困難だったかも分からない』
…とまではいくか分かりませんが、ヒントが掴めると思います。
初心者のFコード問題点
力で弦を「押さえて」しまっている
フォームの重要性
ギターのFコード。
フォームにも大切な意義があります。
Fコードを平行移動(6弦ルート)することで他のコードに展開できることを知っていますか?
さらに5弦ルートでのFフォームは、各コードのマイナーコードに相当します。
また、6弦と同様に平行移動で他のコードに展開可能です。
さまざまなスケールのベースとなるFフォームは、ギターの大切な基礎となります。
バレーコード(セーハ)を意識改革
バレーコードとは、人差し指ですべての弦を同時に押さえたコードのことです。
奏法としては、セーハと呼びます。
Fコードの難点は、このセーハ奏法にあります。
人差し指全体に力を込めて挟み込む意識が生まれやすいのです。
上図を見てください。
人差し指の音が実際に鳴っている弦の場所は…
1、2、6弦だけです。
極端な話、人差し指以外の指が押弦している箇所は、押さえなくても良いということです。
『1、2、6弦だけなんて、力を入れられない!』
『人差し指を曲げて押さえればいいの?』
ここで大切になってくる意識改革が…
「弦を押さえる → 弦を締める」なのです。
あなたは…
力を入れずにFを鳴らすことができますか?
初心者必見!Fコード突破のコツ
脱力フィンガリングの重要性
以前、運指練習の記事でも脱力の重要性を紹介しました。
どのようなジャンルでも達人やプロの動きは「脱力」しているように見えませんか?
人には、それぞれの骨格や大きさ、関節の可動域や柔軟性がありますよね。
自分のスタイルを確立するためには、デフォルトに戻れる基礎の形が重要であると考えます。
脱力から始まり、自然な形に変化していく先に目的のフォームや音があるのが理想です。
上達した後から「変な癖」を抜く作業は、想像以上に苦労します。
将来、自分のフォームを確立する上でも…
デフォルトに戻れる基礎を身につけることが重要なのです。
「押さえる」を「締める」に意識改革
ギターなどの弦楽器は、「押弦」という言葉があります。
指を弦に当てて、押さえなければ正しい音が出ませんよね。
しかし、単音でも和音(コード)でも、弦を押さえる意識は必要ありません。
脱力して弦を締める
この概念が、複雑なコードフォームやスライド、ベンド(チョーキング)、バタつきの少ないスムーズな速弾きにまで効果があるのです。
Fコードを弾ける方も弾けない方も…
次のステップを試してみてください。
合わなければ無視すれば良いだけのことです。
この「締める」という押弦の意識改革が、あなたのギターを上達させるヒントになれば幸いです。
Fコードを1日で突破?魔法の練習法
STEP1「脱力」
手をパーに開いてから脱力した際のフォームがデフォルトになります。
指の根本が手の甲側に倒れないように角度を保ちましょう
STEP2「支点」
人差し指の付け根と第二関節の中間部分をネック下のエッジにつけます。
この部分がフォームの支点となります。
前腕の回旋で手全体を動かしていきます。
STEP3「弦を締める練習」
まずは、動かし方の練習です。
指と手首を脱力した状態で、人差し指が6弦に触れるまで前腕を外旋します。
6弦に触れたら押してはいけません。
前腕の外旋につられた「脱力した手首」が、軽く持ち上がります。
その結果として…
人差し指の外側で弦が締まるのを感じますか?
もしも、弦が締まらない場合は…
手首だけを回旋させているはずです。
前腕を外旋させる意識を持ちましょう。
前腕の外旋で手首が返る感覚は、脱力していないと分かりません。
STEP4「セーハで弦を締める練習」
先ほどと同様にセーハ(バレーコード)でも弦を締める練習を行います。
前腕の外旋で手首が持ち上がり人差し指の外側が引き下げられる様に弦が締まっていきます。
実際の演奏時は…
ここまで手首を持ち上げることはありません。
しかし、脱力と弦を締める感覚を身につける為には有効な練習方法なのです。
セーハでも、弦を「押さえる→締める」に変わったことが分かりますか?
STEP5「薬・小指をポジションに」
先ほどの人差し指がセーハに至る動作の過程で残りの指を目的のポジションに着地させます。
個別に指を動かすわけではありません。
一つの動きの中で、指を順番に弦へと引っ掛けていくイメージを持ってください。
一つの動きの通過点として、手全体で弦に指を置いていく動きをサポートします。
STEP6「着地と締める」
各指がポジションに着地したら…
「前腕の動きを軽く内旋」に切り返します。
引き下げられた人差し指と内旋したことによる残りの指のベクトルが引き合います。
この作用により指、手首を脱力している状態でも強力に弦を締めることが可能になります。
無駄な力みがなく、緩めればすぐにデフォルトフォームに戻ります。
このことが、運指やコードチェンジのコツにも繋がるのです。
是非、試してみてくださいね。
ギターFコードのまとめ
どんなことでも最初の困難は苦痛です。
しかし、乗り越えた時の喜びが一番大きいのも最初の困難です。
ギターのFコードは、全ギタリストにとって思い出のコードなのです。
あなたは、Fコードをクリアした先にどのような音楽人生を想像しますか?
年齢や性別は関係ありません。
これから始まる音楽人生の最初の思い出を楽しんでくださいね。